パリエットとアルミニウム・マグネシウムの関係

パリエットのアルミニウム・マグネシウム、認知症とのつながりについて

 

「アルミニウムやマグネシウムが入っているので、胃薬は飲み続けると体に良くない」

 

胃薬について、こんな話を聞いたことはないでしょうか。そこで、ここからは、アルミニウムやマグネシウムがパリエットに関係するのか見てみましょう。また、注目度が高い認知症についても説明します。

 

パリエットにアルミニウム・マグネシウムが入っているって本当?

 

まず、いちばん気になる点からはじめましょう。「パリエットにアルミニウム・マグネシウムが含まれる」という話は事実なのでしょうか。この疑問については「パリエットの成分にアルミニウム・マグネシウムは含まれない」が答えになります。つまり、事実ではないということです。

 

ただし、注意してほしいことがあります。添付文書上では、パリエットを服用中に、水酸化アルミニウムやマグネシウムをとりすぎると血液中の薬濃度が薄まると記されています。アルミニウム・マグネシウムは薬だけでなく食品にも含まれます。海藻ばかりを食べすぎないなど、食事の内容も見直してみましょう。

 

併用注意・飲み合わせについて

 

添加物 食品
膨張剤(ベーキングパウダー) 菓子パン、お菓子など
色止め剤 漬物
形状安定剤 魚介類(煮崩れ防止)
品質安定剤 野菜の漬物
着色料 全般

 

上記はアルミニウムが含まれる可能性のある添加物です。通常なら気にすることはないですが、パリエットの効き目を維持するために、念のため控えたほうが良いでしょう。

 

アルミニウム・マグネシウムが含まれる胃薬はどれ?

 

パリエットとアルミニウム・マグネシウムについては、これまで見てきましたが簡単にまとめると、

 

  1. パリエットに、アルミニウム・マグネシウムは入っていない。
  2. パリエット服用中、アルミニウム・マグネシウムを含む食品・添加物をとると、効き目が悪くなるかもしれない。

 

の2つです。このポイントだけおさえておけば心配ないでしょう。

 

ところで、パリエットとアルミニウム・マグネシウムについて心配する人が増えたきっかけは、どこにあるのでしょう。じつは、胃薬のなかには、アルミニウム・マグネシウムを含むものもあるのです。この胃薬はパリエットとは無関係だったのですが、この話が間違って伝わったことで、パリエットも同じだと考える人が増えてしまったのです。

 

単に胃薬といっても、種類はひとつではありません。

 

  1. 胃粘膜保護薬
  2. 制酸薬
  3. H2ブロッカー
  4. プロトンポンプ阻害薬(←タケプロンはこれ)
  5. ストロカイン(胃痛をやわらげる)

など

 

胃薬のなかでも「制酸薬」は、アルミニウムを含んでいる可能性がいちばん高いです。これは、処方薬でも市販薬でも同じです。

 

ひとことでアルミニウムといっても、さまざまに姿を変え、薬に入っています。たとえば、胃薬に多く使われるメタケイ酸アルミン酸マグネシウムは、アルミニウムとマグネシウムどちらも含む成分です。

 

なお、市販薬でアルミニウム・マグネシウムを含まない胃薬は、サクロンです。アルミニウムの影響が不安で、市販の制酸薬の購入をためらっているなら、サクロンをおすすめします。

 

サクロンの公式ページを見ると

 

サクロン錠には、アルミニウムを含む成分は使用していません。
サクロン錠公式ページ:http://www.eisai.jp/health-care/products/saclon/saclont.php

 

とはっきり記載されており、信頼できる情報といえます。

 

通販で購入する場合は、Amazonが最安値です。

 

 

パリエットを飲むと認知症になりやすい?うわさは本当?

 

気になることを調べるとき、ネットで検索する人は多いですが、「パリエット 認知症」も多く検索されています。それだけ気になる人がいるということでしょう。

 

なぜ、このキーワードで検索されるのか、原因はいくつか予想できます。そのひとつに、アルミニウムとのかかわりがあります。

 

アルミニウムイオンの摂取がアルツハイマー病の原因のひとつであるという説がある。この説は、第二次世界大戦後、グアム島を統治した米軍が老人の認知症の率が異常に高いことに気がつき、地下水の検査をしたところアルミニウムイオンが非常に多いことがわかったことによる。
参照:Wikipedia「アルツハイマー病」

 

上記の説について、日本の厚生労働省にあたるアメリカFDAは否定しています。今のところ、アルミニウムと認知症につながりがあるとは認められず、科学的根拠のない話にとどまっています。

 

しかし、悪いうわさほど広まるのが早いので、このアルミニウム犯人説はかなり知られるようになりました。さらにアルミニウムが制酸剤に含まれることは間違いないので、胃薬でアルツハイマーのリスクが高まると心配する人が増えているのです。

 

くり返しになりますが、アルミニウムはパリエットの成分に含まれません。たとえ将来、アルミニウムと認知症になんらかの関連があると結論づけられたとしても、パリエットは該当しないのですから、アルミの認知症リスクについては心配ありません。

 

ふたつめの原因は、プロトンポンプ阻害薬です。こちらも認知症のリスクを高めるといわれています。

 

その根拠は、アメリカの医学誌である「JAMA Neurology」が発信した情報で、ドイツ神経変性疾患センターの調査結果が根拠としています。内容は、高齢者7万人のうち、プロトンポンプ阻害薬を長期服用している人、してない人と比較した結果、前者では認知症リスクが1.4倍に高まったというものです。

 

参考URL:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26882076

 

この説を信じるなら、パリエットだけではなく「プロトンポンプ阻害薬」すべてにリスクがあります。同じくタケプロンやネキシウムも認知症リスクを高めると警戒したほうが良さそうです。もし胃酸抑制が要因となるなら、タケキャブもリスクありと考えたほうが良いかもしれません。

 

この説だけで、確実に認知症リスクが高まるとは言いきれません。ただし、ある程度は信頼できる説とされているため見過ごすことはできません。長期間のパリエット服用は避けたほうが良いでしょう。逆流性食道炎など一般的な治療のために、パリエットを正しく服用するならなんの問題もありません。問題なのは、病気になった原因を放置したまま、その場しのぎでパリエットを何年も飲み続けることです。原因が食生活や生活習慣からくるものなら、それらを改善しなければ治療は終わりません。パリエットだけに頼ることなく、しっかりと治療と向きあうことが大切です。